現在着々と進められている西武新宿線中井駅の整備工事。改札は地下へと移され上りホームと下りホームは地下でつながる。さらに上下ホームそれぞれにエレベーターとエスカレーターも設置されるなどバリアフリー化も進む。その他いくつかの工事が予定されているが、何と言っても目玉は、南北を結ぶ地下自由通路の新設であることは間違いない。
中井駅付近の踏切は、長いときには40分近くも遮断機が降り続け、“開かずの踏切”としてテレビにも取り上げられた隠れた“迷”。この通路が完成すれば、歩行者は踏切を利用しなくても南北の縦断が可能となり、西武新宿線だけでなく、都営大江戸線を通勤に利用する人にとっての利便性も確実にアップすることは間違いない。もちろん踏切は残るため、ラッシュ時以外は地下をくぐらずに、踏切を利用するということもできる。
「工事の完了は平成28年度末を予定しています。この秋は改札などの通路の切り替えを終え、これから地下の掘削が始まるといった段階です。駅を利用される方には、ご不便をおかけするとは思いますが、ご協力願えればと思います」(中井駅作業所現場代理人 泉正信さん) 約90年の歴史を誇る西武新宿線中井駅。生まれ変わるその姿を想像しながら、残りの工事を見守るとしよう。(ム)
画像の説明:改札の先は覆工板という仮設の床となっており、この下で地下通路の工事が行われる